年末調整:給与所得控除についてそのほか
給与所得控除
年末調整において給与所得控除は所得税額を算定する際に必要な項目です。
そこで、給与所得控除の簡単な意義と平成28年度分の給与所得控除の計算方法を紹介したいと思います。
給与所得控除とは
給与収入に所得税・住民税を課税する際に、勤務に伴う必要経費の概算額として収入から差し引かれる、所得控除の一つです。
個人事業主の事業所得を算定する場合は、収入金額から必要経費を差し引いて計算します。
しかし、給与所得者の場合は、収入金額については明確にわかるのですが、必要経費はどこまでを経費に含めるかの判断が難しく、正確な経費を決定することができません。
そこで、個人事業主との公平性を図るために必要経費の代わりに給与所得控除が認められます。
給与所得控除は使った経費を一つ一つ計算するのではなく、給与の額に応じて一定の比率を乗じることで算定します。
計算方法
給与所得控除の計算は給与年収の金額を基準に求めます。
- 180万円以下 ⇒ 収入金額×40% ※65万円に満たない場合は65万円
- 180万円超、360万円以下 ⇒ 収入金額×30%+18万円
- 360万円超、660万円以下 ⇒ 収入金額×20%+54万円
- 660万円超、1000万円以下 ⇒ 収入金額×10%+120万円
- 1000万円超、1200万円以下 ⇒ 収入金額×5%+170万円
- 1200万円超 ⇒ 230万円(上限)
ただし、給与等の収入金額が660万円未満の場合には、所得税法別表第五により細かく分けて控除額が定められます。
まとめ
年末に入ってお忙しい時間をお過ごしかと思いますが、年初めから躓かないように、今年中にしっかり年末調整の手続きを行いましょう。
年末調整や法定調書のことでお困りのことがございましたらお気軽にご相談ください。