課税期間の特例について税・消費税
消費税の課税期間は一般的に1年間であり、年に一度申告を行います。
しかし、消費税については「消費税課税期間特例選択・変更届出」を行うことで、課税期間の特例の適用を受け、課税期間を変更することが可能です。
今回はこの、消費税の課税期間の特例について解説いたします。
概要
課税期間短縮の特例とは、消費税の課税期間を一月又は3ヶ月に変更する制度です。
課税期間が短くなるともちろん申告もその都度行わなくてはいけません。
課税期間短縮の特例は本来、輸出事業者等の課税仕入高が課税売上高よりも多額になる事業者について、消費税の還付を1年に1度ではなく3ヶ月に1度又は毎月受けることができるよう配慮して規定された制度です。
メリット
上記の通り、消費税の還付が発生する場合に、還付を1年に1度ではなく、3ヶ月に1度又は毎月受けることができるので、資金繰りの面で企業にとっては有利になります。
また、消費税を納付する場合でも細かく分けて納付することができるので、一括で多額の消費税を納付することによる資金繰りの悪化を避けることができます。
デメリット
課税期間が3ヶ月又は一月になるということは、もちろん消費税の確定申告も3ヶ月に1度又は毎月行わなければいけないので、より実務的な手間やコストを要することになります。
また、課税期間の特例を適用すると2年間は強制適用となりますので、もしも還付が発生しない状況になったとしても2年間は課税期間ごとに申告を行い続けなければいけません。
ですので課税期間の特例の適用を受ける前にある程度の経営の見通しが必要となります。
適用のための手続き
課税期間の特例の適用を受け又は変更しようとする期間の初日の前日まで(事業を開始した日の属する期間である場合には、その期間中)に「消費税課税期間特例選択・変更届出書」を管轄する税務署に送付又は持参し、提出します。
消費税の課税期間の特例をうまく利用することで、企業の資金繰りを良くできる場合があります。
まずはお気軽にご相談ください。