郵便切手の消費税の取り扱い税・消費税
事業を営む方もそうでない方も、郵便切手を購入して使用する機会は多いかと思います。
頻繁に使用する切手ですが、消費税の厳密な取り扱いについて知らない方も多いのではないでしょうか。
増税の際に値上がりもしたし、なんとなくで課税されてるんじゃないか、とお思いの方も少なくないはずです。
そこで今回は、この郵便切手の正確な消費税の取り扱について紹介したいと思います。
郵便切手の購入は非課税!
郵便切手を購入した際の購入代金には消費税は含まれておりません。
切手を購入した時の領収書を一度確認してみればわかると思いますが、領収書には「内消費税等¥0」
「非課税計¥××」と記載されてます。
国税庁のホームページで「非課税となる取引」のページを確認しても「(5) 日本郵便株式会社などが行う郵便切手類の譲渡、印紙の売渡し場所における印紙の譲渡及び地方公共団体などが行う証紙の譲渡」と記載されています。
(国税庁ホームページ:No.6201 非課税となる取引 参照)
つまり、厳密に言うと郵便切手は非課税であり、購入した時点での会計処理では非課税取引として処理しなくてはいけないのです。
課税のタイミングは?
非課税取引として処理しなければいけないとお話ししましたが、一般的には切手は購入した際に課税対象の通信費として処理していると思います。
なぜ課税処理するのでしょうか、それは郵便物の配達代が課税だからです。
郵便切手を郵便物に貼ることで、切手を通して配達代を支払うという形になり、この配達代に対して消費税が課されます。
つまり厳密には郵送に係る消費税の課税のタイミングは切手の購入時ではなく、郵便物を発送した時点なのです。
ですので郵便局に直接郵便物を持ち込んで配達を依頼した場合はその場で現金で配達代金を支払いますので、課税取引となり、領収書にも消費税の金額が表示されます。
切手はあくまで支払い手段の一つであり、切手を購入した時点ではまだ役務の提供を受けていないという考えから、切手の購入は非課税取引となります。
支払い手段である切手の購入に消費税を課すと「切手の購入」と「切手の使用」のどちらにも消費税が課されることになり二重課税になってしまいます。
例えば、配達代が税込み82円だとして82円の切手を買うのに消費税が課税されてしまうと89円支払わなければいけませんので二重課税となり、余計に消費税を支払うことになります。
このように郵便切手の消費税の取り扱いについて確認したところで、詳しい会計処理方法などについてはこちらをご参照ください。
郵便切手の会計処理